小高連携(2011おいもの収穫祭)

池島小学校との、これまでの3回の交流について改めてまとめてみました。

  
年月日 内容 場所 参加者 内容詳細
第1回
平成23年6月15日(水)
14時〜16時
生活科での協力 池島小学校教室・校庭 高校生7名
小学生4クラス対象
@自己紹介と交流
Aさつまいも畑作り、土作り
第2回
7月22日(金)〜28日(木)8時半〜17時
夏休み学習サポート 池島小学校教室・校庭・プール 高校生のべ23名、小学生全学年対象 @プールでの個別指導サポートAパソコン指導B漢字学習サポートC障がいのある児童のサポートD本の読み聞かせE校内整備・清掃活動F授業用プリント作成の補助
第3回
10月20日(水)13時〜15時
生活科での協力 池島小学校教室・校庭 高校生9名、小学生4クラス対象 @畑でのさつまいもの収穫サポートA家庭科室でのスイートポテト作りサポート

今回はこのうちの第3回、「小学校2年生の生活科」での授業サポートを取り上げます。6月に第1回の交流で、さつまいも畑作りと施肥を小学校2年生といっしょに行いましたが、今回は、秋になり大きく実ったさつまいもを、小学生と高校生とが協力し合いながら収穫しました。5名の高校生が、3つのクラスの小学生約90人に声をかけ、要領を説明しながらさつまいものつるを引っ張って、数珠繋ぎとなったおいもを収穫していきます。

中には子どもの頭ほどにも成長したものや、ちいさな細長いいもがぎっしりとつるに付いていたりと、小学生には驚きの連続だったようです。ひとつまたひとつとさつまいもがもがれる中、歓声や拍手がわき上がりました。高校生もこういった体験は今まであまりして来なかったようで、土の中からどんどん出てくるさつまいもを不思議そうにさわったり、もいだりしていました。中には、みみずや昆虫の幼虫が出てくるたびに、大声を上げ逃げ回る児童の様子も見えました。 一方、もう一つのクラスでは、事前にすでに収穫しておいたさつまいもを使って、スイートポテト作りを行いました。1クラス30人の児童が6つの班に分かれてする作業ですが、ボールの中ですりつぶした後、ミルクや砂糖などで味付けしたさつまいもを丸め、あらかじめ敷いてあったラップの中で巧みに丸めていきます。4人の高校生達が各班を回って、うまくすりつぶせないでいる班や、丸める作業に手こずっている班にアドバイスを与えていきます。でも結局は、高校生が中心となって作業を進めることとなり、小学生達はその様子を真剣に見入っていたり、質問をしてみたりと、和気あいあいとした調理風景でした。

畑での作業のグループも、家庭科室での調理のグループも、ほぼ1時間後には活動を終了し、双方から感謝のあいさつと閉会式があり、余韻を残しながら無事終了しました。

後日小学校の先生方から、高校生のお兄さんお姉さんあてに児童が作成したという手紙集が届けられました。小学2年生の児童が自分の言葉で、「いっしょにおいもを掘ってくれてとてもありがとうございました。」とか、「また、いっしょにあそびたいです。」といった内容を書いてくれているのを見た参加生徒は、「自分もまた小学校へ行って、何かできることがあれば是非教えてください。」などと小学校の先生方にお願いしたりする場面もありました。 こうした事業は、高校生が小学生に指示し教えるといった内容が多く、一方通行的といわれることも多いように思いますが、これら一連の事業を通じて感じたことは、高校生側がむしろ小学生に教えられ、小学校側のサポートによって精神的に成長してくれているという実感です。参加してくれたある生徒は、将来子ども達に関わることのできる仕事に就きたいと感想をもらし、またある生徒は、小学生のお世話をする中でとても自信が身に付いたといっていました。小学生の手紙の中にも、自分達よりも10歳近い年上のお兄さんお姉さん達と交流する楽しさを表現したものも多く見受けられ、こうした事業があらゆる教育場面で実践されれば、互いに教育的効果が飛躍的に向上するのではないかと確信した次第です。いずれにせよ、一人っ子の家族が多くなり、兄弟間での交流の経験が乏しくなった最近の子ども達は、こうした異世代間での相互体験が成長の貴重なきっかけを与えてくれるものだと深く実感しました。その意味でも、今後こういう交流をより一層発展させ、成果につなげていければと考えています。

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